視覚障害者対象IT講習会テキスト 著作:岡山県立岡山盲学校情報教育係 文責:原 広三 作成:2005年9月20日(改訂) 【ご注意】 ・本テキストはWindowsXP、PC-TalkerXP、MYEDITU Ver.4.15、MMメール携帯Ver.1.47、Internet Explorer Ver.6.0という環境で説明しています。 【目次】 第1章 Windows入門 1 Windowsの起動と終了 2 メニューの操作 3 画面が見える弱視者の操作法 4 アクティブウインドウの切り替え 5 パソコンが動かなくなってしまった時 第2章 マイエディット入門 1 日本語入力 2 マイエディットによる墨字文書の作成 3 正しく日本語変換をするコツ 4 文書の印刷 5 文書の保存 6 マイエディットの終了 7 ファイル管理 8 テキストデータの音声化 第3章 MMメール入門 1 電子メールとは何か 2 MMメールの起動 3 MMメールの起動画面の説明 4 メールを受信して読む 5 メールを作成して送信する 6 差出人にメールを返信する 7 メールの差出人をアドレス帳に登録する 8 アドレス帳に新しいアドレスを登録する 9 メールを削除する 10 受信メールの添付ファイルを開く 11 MMメールを終了する 第4章 インターネット・エクスプローラ入門 1 ホームページとは何か 2 インターネット・エクスプローラの起動 3 ホームページの検索をする 4 ホームページ検索のコツ 5 基本的なキーボード操作 6 ホームページを上手に読むコツ 7 「お気に入り」にホームページを登録する 8 「お気に入り」に登録したホームページを閲覧する 9 「お気に入り」に登録したホームページを削除する 【本文】 第1章 Windows入門 1 Windowsの起動と終了 (1)Windowsの特徴  Windows(ウインドウズ)上でパソコンに何か仕事をさせようと思えば,一般的にはマウスで目的の項目をクリックして実行します。視覚障害者は,マウスの代りに矢印キーを用いてフォーカスを移動させ,エンターキーを押して実行します。  MS-DOSの時代は,実行コマンドを覚えなければなりませんでしたが,Windowsではコマンドを全く知らなくてもメニューの中から選んでいけばよいわけですから,初心者にとっては使いやすいOS(オペレーティングシステム)だといえます。  Windowsはwindow(窓)の集まりです。いろいろなアプリケーションソフトやフォルダなどのアイコン(絵)をダブルクリックすると新しいwindowが開きます。複数のwindowを同時に開くこともできます。これをマルチタスクといって,複数の仕事を平行して行うことができます。たとえば,ワープロソフトで文章を作成しながら,インターネットで音楽を聞くということもできます。 (2)Windowsの起動  Windowsを起動するには,まず電源ボタンを押します。電源スイッチを入れてから音声が出るまでの間に,キーボードのキーを押したり,マウスを動かしたりしないように注意しましょう。  電源を入れた後しばらくしてWindowsが立ち上がると,「ピーシートーカーを組み込みました」という音声が聞こえます。これでキーボードからの操作を受け付ける状態になりました。 (3)Windowsの終了  ウインドウズキーでスタートメニューを開いて下さい。上矢印キーを押すと「Windowsの終了」があります。ここでエンターキーを押すと,Windowsの終了ウインドウが出てきます。右矢印キーを押して「電源を切る」に合わせ,エンターキーを押せばWindowsが終了して電源が自動的に切れます。 2 メニューの操作 (1)メニューの構造  WindowsではMS-DOS時代のコマンド(命令文)の代わりに,メニューから目的のソフトやコマンドを選んで実行するということは最初に説明しました。このメニューは階層構造となっており,トップメニューの中にサブメニューが隠されています。音声で最後に「メニュー」というところにはサブメニューがあります。これはふつう2〜3段階の階層に分かれています。 (2)スタートメニュー  ウインドウズキーを押してスタートメニューを開いて下さい。このスタートメニューの使い方は簡単です。ここで上下矢印キーを押して,目的の項目を選びます。そして,そこでエンターキーを押せば,そのソフトを起動することができます。 それでは,「プログラム」メニューを開いてみて下さい。右矢印キーでサブメニューを開くことができます。サブメニューの中では,同じように上下矢印キーで移動してみて下さい。色々なソフトの名前があります。何かアプリケーションソフトをインストールした場合,通常はここに登録されます。  メニューを選択してサブメニューに入っていくのが右矢印キーで,逆に一つ上の階層に戻るのはエスケープキーです。まちがったサブメニューを開いてしまった場合は,エスケープキーを押せばスタートメニューに戻ります。 (3)メニューバー  メニューバーは,アプリケーションソフトのウインドウの上側に,「ファイル,編集,...」のように左から右へと並んでいます。どのアプリケーションソフトでもだいたい同じメニューが並んでいます。このメニューバーは,オルトキーを押して開きます。するとまずいちばん左にある「ファイル」メニューが開きます。続いて右矢印キーを押していくと,順番に「編集,表示,挿入,書式…」というようにトップメニュー(メニューの大見出し)を読み上げます。行きすぎた時には左矢印キーで元に戻します。  目的のトップメニューのところで下矢印キーを押すと,サブメニューが開きます。たとえば,「ファイル」メニューの下には「新規作成,開く,上書き保存,名前を付けて保存」という項目が並んでいます。目的のところにきたらエンターキーを押せばそのコマンド(命令)を実行します。  間違ったサブメニューを開いてしまった場合は,エスケープキーを押せばひとつ前の段階に戻ることができます。サブメニューを開いた状態では,トップメニューに戻ることができます。そこで左右の矢印キーを押せば他のトップメニューに移動することができます。トップメニューを選択している状態でエスケープキーを押せば,ワープロなら文字入力待ちの状態に戻ります。  もしどの位置にいるかがわからなくなったら,とにかくエスケープキーを2回押してください。そうすれば最初の状態に戻ることができますので,そこからまたオルトキーを押してやり直せばいいのです。 3 画面が見える弱視者の操作法 (1)キーボードによる操作の長所  晴眼者がWindowsを操作する場合,文字入力を除いてほとんどマウスで行います。しかし,視覚障害者の人たちにとって小さなマウスポインタを目で追うことは非常に苦労することです。そこで,弱視の方もスクリーンリーダー(音声化ソフト)の音声ガイドを聞きながらキーボードによる操作とマウスによる操作を併用するのがよいでしょう。マウス操作が可能な弱視の方でも,眼の疲れを防止するためにも,できるだけキーボード操作を中心にするのがよいと思います。また、マウス操作よりもキーボード操作の方が慣れれば操作は速く確実にできるようになります。  なお,このテキストでは全盲の方を対象として,基本的にキーボードでの操作方法を説明しています。マウスによる操作はマウスポインタを移動させてクリックするだけなので,簡単にできると思います。 (2)マウスによる操作方法  マウスを動かすと,それと同じ方向に画面上のマウスポインタ(白い矢印)が移動します。目的のアイコンやメニューなどにフォーカスを合わせてクリックして選択したり起動したりします。 <マウス操作に関する用語> ・クリック=マウスの左ボタンを押すこと。 ・右クリック=マウスの右ボタンを押すこと。 ・ダブルクリック=マウスの左ボタンを2回続けて押すこと。 ・ドラッグ=マウスの左ボタンを押したまま動かすこと。 (3)拡大表示の設定  弱視の方の見えにくさを補うために,Windowsの画面上の文字やアイコンなどを拡大表示する方法があります。 @画面の表示 スタートボタン→設定→コントロールパネル→「デスクトップの表示とテーマ」→「画面」を開く。 テーマ…テーマ「Windowsクラシック」 デスクトップ…背景「なし」 デザイン…ウインドウとボタン「Windowsクラシックスタイル」      配色「ハイコントラスト黒」      フォントサイズ「特大」      効果ボタンをクリックし,「大きいアイコンを使用する」に設定する。 Aスタートメニューの表示 同じく「デスクトップの表示とテーマ」で「タスクバーとスタートメニュー」を開く。 スタートメニューを「クラシックスタートメニュー」に設定する。 Bマウスポインタの表示 同じく「デスクトップの表示とテーマ」で「マウスポインタ」を開く。 ポインタのデザインを「拡大ポインタ」に設定する。 Cフォルダ・ファイルの表示 マイドキュメントあるいはマイコンピュータを開く。 「表示」メニューを開き,「一覧」に設定する。(これを必ず最初に行う。) 「ツール」メニューを開き,「フォルダオプション」で次のように設定する。  全般→作業…「従来のWindowsフォルダを使う」  表示→詳細設定…「登録されている拡張子は表示しない」をオフに設定する。      フォルダの表示…「すべてのフォルダに適用」をクリックする。 4 アクティブウインドウの切り替え  キーボードによる操作を受け付ける状態になっているウインドウを「アクティブウインドウ」と言います。つまり,今使っているソフトや開いているフォルダのことです。  複数のソフトを起動している場合に,アクティブウインドウを切り替えたい場合はオルトキーを押したままの状態でタブキーを押していきます。すると,現在起動中のソフトや開いているフォルダが順番に読み上げられます。目的のソフトの名前を読み上げたら,そこでオルトキーから指を離します。そうすれば,そのソフトがアクティブになります。  キーを押しているのに操作を受け付けなくなってしまうことがあります。これにはいくつかの理由が考えられますが,ひとつにはそのソフトがアクティブになっていないことが考えられます。その場合はオルトキーを押したままタブキーを押して,操作したいソフトのところでオルトキーから指を離せばよいです。これで操作を受け付けるようになります。  なお,現在アクティブになっているウインドウの名前を確認するには,コントロールキーとオルトキーと「1」のキーを同時に押します。また,現在開いているすべてのウインドウの名前を確認するにはコントロールキーとオルトキーと「2」のキーを同時に押します。不要なウインドウを閉じたい場合は,そのウインドウがアクティブになっている状態で,オルトキーとF4キーを同時に押します。 5 パソコンが動かなくなってしまった時  Windowsで頻繁に起こるトラブルにフリーズがあります。フリーズとは「凍り付いた」という意味で,Windowsがマウスやキーボードによる一切の操作を受け付けなくなった状態です。  この問題を解決するためには,コントロールとオルトとデリートキーを同時に押します。これでフリーズしているアプリケーションを強制的に終了させると,正常な状態に戻る場合があります。うまくいかないときはコントロールとオルトとデリートキーを数回押してコンピュータを再起動してみます。  コントロールとオルトとデリートキーを押して再起動することもできない場合は,ハードディスクのアクセス音がないことを確認した上で,電源ボタンをしばらく(3秒以上)押し続けます。これで強制的に電源を切ることができます。そして,電源が切れたら10秒ほど間をおいて電源を入れ直します。そうすれば,「スキャンディスク」というソフトがエラーチェックをした後,しばらくするとWindowsが起動します。しかし,電源ボタンを押して電源を切ることは,あくまでもフリーズした時の最終手段なので,ふだんはやってはいけないことです。 第2章 マイエディット入門  本章では墨字文書の編集と印刷,そしてファイル管理について学びます。マイエディットという視覚障害者用のテキストエディタを使用します。このソフトはWindowsXPの音声化ソフトであるPC-TalkerXP(高知システム/税込み39,900円)を購入すれば付属しているものです。 1 日本語入力 (1)6点入力とフルキー入力  日本語つまり漢字仮名交じり文を入力するには,6点入力(点字方式による入力)とフルキー入力の2通りがあります。  6点入力は点字タイプライターで点字を打つようにキーボードを押さえる入力方式です。ですから,既に点字を学習して使われている方に適した入力方法といえます。  フルキー入力はほとんどのキーを使って入力するもので,ローマ字入力,かな入力というふたつの入力方式があります。ローマ字入力では,たとえば「は」を入力するのにアルファベットの「H」のキーと「A」のキーを続けて押します。このようにローマ字入力ではキーを押さえる回数は多いですが,押さえるキーの種類が少ないので,かな入力よりも早く覚えることが可能ですし,慣れるとかな入力よりも速く入力することができます。 (2)日本語入力ソフトの起動  日本語(漢字仮名交じり文)の入力を可能にするソフトをFEP(日本語入力処理システム)と言います。代表的なFEPにはATOK(エイトック)とMS-IMEのふたつがあります。今回の講習では,MS-IMEを使用します。  それでは,日本語入力ソフトを起動してみましょう。「半角/全角」キーを押すとMS-IMEが起動し,もう一度押すとMS-IMEが終了します。日本語入力ソフトが起動していない状態では漢字仮名交じり文は入力できず,半角英数文字が入力されます。 (3)6点入力ソフトの起動  6点入力を可能にするソフトは,KTOS(ケートス)と言います。このソフトもマイエディットと同じようにPC-Talkerに付属しているソフトです。6点入力をするためには,KTOSを起動しておく必要があります。PC-Talkerをインストールした初期状態では,Windowsの起動時にKTOSも起動するようになっています。なお、パソコンによっては、KTOSをインストールしても6点入力ができない機種もあります。パソコンを購入する際にはご注意ください。 2 マイエディットによる墨字文書の作成 (1)マイエディットの起動  まずWindowsキーを押してスタートメニューを開きます。次に上矢印キーまたは下矢印キーを数回押して「マイエディット」という音声が聞こえるところまで移動してエンターキーを押します。そして「新規」という音声が聞こえたらマイエディットが起動し,文書を書く準備ができます。 (2)6点入力による文章の作成  先ほど説明したように,点字を少しでもご存じの方には6点入力は大変便利な入力方式です。6点入力(アポロキー)で使うキーと指の関係,それらのキーの周囲にあるキーの機能についてまとめておきます。なお、このテキストではフルキー(ローマ字)入力の方法については説明していませんので、ご了承ください。  スペースキーなどがある一番手前の段を1段目とします。3段目の中央付近に突起などがあるキーがあります(パソコンの機種によっては突起がない場合もあります)。このふたつのキーに左右の人差し指を置き,それぞれの横に中指・薬指・小指を並べて置きます。その状態で,左手の人差し指・中指・薬指が1の点・2の点・3の点に対応し,右手の人差し指・中指・薬指が4の点・5の点・6の点に対応しています。  次に,「1の点」〜「6の点」の位置を基準にして,その周囲にあるキーの機能を簡単に説明します。ケートスでは,六つのキーからできるだけ指を離さずに,いろいろなキー操作ができるように工夫されています。例えば,4の点の左(H)のキーを押すと,「日本語変換」と「変換停止」の切り替えができます。また,6の点の右(;)のキーはエンターキーの役割を果たします。  それでは,6点入力により文章を作成してみましょう。まず,「4の点の左」を押して「日本語変換」にします。そして次の文章を入力してみましょう。  「わたしは/きょう/おかやま/もうがっこうに/きました。」  文章をいっぺんに入力して変換する方法もありますが,最初のうちは文節ごとに区切って入力する方が確実で間違いが少ないです。文節とは文章の区切りのことで,点字でマス開けする部分です。「私は」というように助詞まで含んだ部分が文節になります。  まず「わたしは」と入力しましょう。ここで注意しなければならないのは,入力方式は点字ですが,作成しているのは墨字の文章ですから,点字の表記法ではなく墨字の表記法に従って入力しなければならないということです。つまり,「私は」と書きたいときには「わたしわ」(わいうえをの「わ」)ではなく「わたしは」(はひふへほの「は」)と入力しなければなりません。  「わたしは」と入力できたら,キーボードの再下段にある少し幅の広いスペースキーを親指で押してみましょう。「私は」という漢字仮名交じり文に変換します。漢字の部分は「シリツのシ」というように説明がつきます。もし,正しい漢字がすぐに出ない場合は,さらにスペースキーを押していくと別の漢字が出てきます。正しい漢字が出たところで次の文字を入力します。そうすると自動的に前の漢字は確定されます。  ここで,「わたし」だけ入力して漢字に変換して,次に「は」と入力して変換すると「は」を助詞と認識せず漢字に変換してしまうので,必ず「わたしは」と文節で区切って入力しましょう。  では,続いて「きょう/おかやま/もうがっこうに/きました」と文節毎に入力して変換してみましょう。先ほど述べたように墨字の表記法に従って入力することに注意して下さい。(点字では「もーがっこー」と入力します。)  最後に句点(。)を入力しましょう。「2・5・6」の点を押してからスペースキーを押せば「まる」と言います。その後エンターキーを押して確定しましょう。なお,読点(,)を入力するには,「5・6」の点を押してからスペースキーを押すと「てん」と言います。その後エンターキーを押して確定しましょう。句読点を点字で入力した時には音声では何も言わず,スペースキーを押せば「まる」とか「てん」と言うので注意しましょう。 3 正しく日本語変換をするコツ (1)エンターキーとスペースキーの使い方  エンターキーは文字を確定したり改行したりする場合に使うキーです。もし平仮名にしたい場合は,文字を入力してすぐにエンターキーを押せば平仮名のまま確定されます。6点入力では6の点の右のキー,つまり右手小指のキーを押すとエンターキーの代わりになります。  また,段落を変えたい場合にはその前の文章の末尾をエンターキーで確定した後,もう1回エンターキーを押せば改行されます。そこでスペースキーを押せば1マスあいて2マス目から文字を入力することができます。スペースキーは漢字変換の他にもこのようにマス開けをする時にも使います。 (2)一括入力と文節変換  まず「私は初めてパソコンを使いました。」という文章を入力してみましょう。最初に練習したように文節で区切るのではなく,句点のあるところまで文章を一括して入力してみて下さい。入力できたら,スペースキーを押します。すると,まず「私は」のところまで漢字に変換されます。もし間違った漢字が出ていたら,さらにスペースキーを押すと次々に漢字候補が出てきます。正しい漢字が出てきたら右矢印キーを押します。すると「私は」までの1文節の漢字が確定し,次の文節の漢字が変換されます。つまり右矢印キーを押せば文節ごとに変換していくわけです。  また,文節の区切りは日本語入力ソフト(MS-IME)がほとんど正しく認識しますが,判断がつきにくい文章の場合に間違って文節を区切ることがあります。その場合は,漢字を確定する前に左右の矢印キーを押せば文節を縮めたり伸ばしたりすることができます。  なお,同音異義語の場合には一括入力した方が正しく変換します。例えば「橋を渡る」と「箸を使う」と入力してみて下さい。きちんと文脈から判断して正しい漢字に変換されると思います。 (3)カタカナ変換  先ほど入力した「パソコン」などの一般的に使われるカタカナ言葉はスペースキーを押せば自動的にカタカナに変換されますが,特殊なカタカナ言葉の場合は,F7キーを押すことによって強制的にカタカナに変換することができます。例えば,「こんにちは」と入力して,それをカタカナに変換してみましょう。音声ガイドでは平仮名よりも低い声になります。 (4)アルファベット変換  アルファベット文字を入力するには、まず「半角/全角」キーを押して日本語変換をオフにした後、6点入力で「2・3・6」の点を押してアルファベットモードにしてから入力します。大文字のアルファベットを入力したい場合には、「6」の点を押してから入力します。音声ガイドでは大文字は低い声で,小文字は高い声になります。漢字かなモードに戻すには「3・5・6」の点を押した後、「半角/全角」キーを押して日本語変換をオンにします。 (5)数字の入力  数字を入力するには,キーボードの右端にある「テンキー」と呼ばれるところを使います。テンキーは数字入力のためのキーで,数字の並び方は電卓と同じです。この時,半角数字にしたい場合は,アルファベットと同様に数字を入力した後でF10キーを押します。 (6)削除  間違った文字を入力してしまった場合に文字を消すことを「削除」と言います。文字の削除には、デリートキーまたはバックスペースキーを使います。デリートキーはカーソルがある文字(つまり読み上げ中の文字)を削除します。バックスペースキーはカーソルがある文字のひとつ前の文字を削除します。 4 文書の印刷  プリンタの電源を入れてA4用紙をセットしておきます。オルトキーを押して「ファイル F トップメニュー」に移動し,下矢印キーで「印刷」に移動します。ここでエンターキーを押すと印刷のメニューが開きます。 まず「印刷部数」を設定します。1部ならそのままでいいですし、2部以上なら数字を書き換えます。次のタブキーを3回押して「高度な設定」というとこまで移動しエンターキーを押します。いろいろな設定項目がありますが、ここでは省略します。ただひとつ「印刷フォントサイズ」は特に弱視の方は、自分が読みやすいフォントサイズに変更してください。フォントサイズは右矢印キーで大きくなり、左矢印キーで小さくなります。標準サイズは10.5ポイントですが、弱視の方でしたら16ポイントから24ポイントくらいに設定するとよいでしょう。ただし、あまりフォントサイズを大きくしすぎると、印刷枚数が多くなるので注意してください。 フォントサイズを決定したらタブキーを1回押して「設定」というところに移動してエンターキーを押します。さらにタブキーを1回押して「実行」というところに移動してエンターキーを押せば印刷が実行されます。 5 文書の保存  オルトキーを押して「ファイル F トップメニュー」に移動し,下矢印キーを押して「名前を付けて保存」に移動します。ここでエンターキーを押すと保存のウインドウが開きます。「ファイル名の文字入力 無題1」という音声が聞こえますが,そのまま適当なファイル名を入力します。このとき日本語変換がオフになっているので、「半角/全角」キーを押して日本語変換をオンにしてから入力してください。次にTABキーを押して,保存するドライブやフォルダを選択するのですが、初期設定ではマイドキュメントというフォルダに保存されるようになっていますから、ファイル名を入力したらそのままエンターキーを押してもいいです。 6 マイエディットの終了  オルトキーを押してファイルメニューを開くと,「ファイル F トップメニュー」という音声が聞こえます。上または下矢印キーを数回押して「終了」と聞こえるところまで移動してエンターキーを押すと終了します。もし,文章の内容を変更していれば,「マイエディットの警告メッセージ 無題への変更を保存しますか?」という音声が聞こえます。その場合は,エンターキーを押して保存して終了します。 7 ファイル管理 (1)ファイル,ドライブ,フォルダの概念  コンピュータで作成したさまざまなデータ(文章,画像,音楽など)はすべて「ファイル」というひとつのまとまりとして保存されます。ファイル名の後ろには半角英数文字で「拡張子」というものが付いていますが,これはファイルの形式を表しています。たとえばマイエディットで作成した文書ファイルは「txt」という拡張子が付いていますが,これはこのファイルがテキスト形式であることを示すものです。  ファイルを保存する場所には,フロッピーディスク,ハードディスク,CD-Rなどがありますが,これらをドライブといいます。それぞれアルファベットを付けて,フロッピーディスクは「Aドライブ」,ハードディスクは「Cドライブ」や「Dドライブ」といいます。ドライブはファイルを保存するための大きな箱と考えてください。  フォルダはドライブという大きな箱の中にある小さな整理箱です。たくさんのファイルがあると目的のファイルを探すのに不便です。そこで,書類を整理するようにドライブの中にフォルダを作り,その中にファイルを分類して保存するのです。フォルダはいくつでも作ることができますし,フォルダの中にさらにフォルダを作ることもできます。メニューの構成と同じように,ドライブやフォルダも階層構造となっています。 (2)ファイル管理の方法 @マイドキュメントを開く  マイエディットで作成したテキストファイルを見つけてみましょう。マイドキュメントというフォルダに保存してありますから,まずそれを開きます。  ウインドウズキーを押してスタートメニューを開きます。上矢印キーまたは下矢印キーを数回押して「マイドキュメント」というところまで移動しエンターキーを押します。これでマイドキュメントのウインドウが開きます。  ここで上下矢印キーを動かすことにより,順にフォルダやファイルを選択することができます。フォルダやファイルを開くにはエンターキーを用います。新しいフォルダを開いたらスペースキーを押します。するとファイル一覧の最も上にあるファイルまたはフォルダの名前を読み上げます。それから下矢印キーで移動すればファイルを確認できます。 Aフロッピーディスクにファイルをコピーする  コピーするにはまずコピーしたいファイルをマウスまたは矢印キーで選択します。ファイルが選択できたらコントロールキーを押したまま「C」のキーを押します。すると,そのファイルがクリップボードという場所にコピーされます。(クリップボードはコピーしたファイルや文章などを一時保管する場所です。)  次にコピー先のフォルダを開きます。ここではフロッピーディスクにコピーしてみましょう。スタートメニューを開き,「ファイル名を指定して実行」に矢印キーで移動してエンターキーを押します。そこに「a:」と入力してエンターキーを押せば,フロッピーディスクドライブが開きます。そこでコントロールキーを押したまま「V」のキーを押せば,先ほどクリップボードにコピーされたファイルが貼り付けられます。  元の場所にファイルを残さずに移動する場合には,移動したいファイルを選択した後,コントロールキーを押したまま「X」のキーを押して「切り取り」をしてから,移動先のフォルダを開いて,コントロールキーを押したまま「V」のキーを押して貼り付けます。 Bフォルダを作成して,ファイルを整理する  ファイルがだんだんと増えてくると,目的のファイルを探し出すのが不便になってきます。そこで,フォルダという整理箱をつくって,たくさんのファイルを整理すると便利です。  まずフォルダを作りたいドライブまたはフォルダを開きます。ここではマイドキュメントを開きましょう。そしてオルトキーで「ファイル」メニューを開き,下矢印キーで「新規作成」に移動し、右矢印キーで「フォルダ」を選択します。そしてフォルダの名前を入力して,エンターキーで決定します。ここで漢字の名前にする場合は,名前を入力する前に日本語変換をオンにしておきます。  いくつかのフォルダを作成したら,それぞれのフォルダに先ほどの要領で,ファイルを移動したりコピーしたりしましょう。これでファイルを見つけやすくなりました。 Cファイルを削除する  ファイルやフォルダの削除は目的のファイル名に矢印キーで移動しデリートキーを押すと「ファイル(フォルダ)の削除の確認」と言います。ここでエンターキーを押すと削除されます。中断する場合はエスケープキーを押します。ただし,削除したといっても,まだハードディスク内のごみ箱というところに移動しただけですから,完全に削除したいときには,ごみ箱を空にしなければなりません。 8 テキストデータの音声化  マイエディットなどエディタやワープロと呼ばれるソフトは文章を作成する以外にも,視覚障害者にとって便利な使い方ができます。それはテキストデータを音声で読み上げさせることです。  それでは今回の講習会テキストをマイエディットで読んでみましょう。皆さんに配布したフロッピーディスクに講習会テキストのファイルが保存されていますので開いてみましょう。スタートメニューの「ファイル名を指定して実行」を矢印キーで選びエンターキーを押します。ここに「a:」と入力してフロッピーディスク(A)ドライブを開きます。下矢印キーを押していくと,いくつかのファイル名が聞こえます。その中の「IT講習会テキスト(全盲).txt」のところでエンターキーを押せば,マイエディットが起動してそのファイルが読み込まれます。(マイエディットを自動的に起動させるためには,マイエディットでテキストファイルの関連づけを設定する必要があります。)この状態ではカーソルは,文書の先頭,つまり1行目の1文字目にあります。  左右の矢印キーでカーソルを移動すると1文字ごとに文字を読み上げます。上下の矢印キーでカーソルを移動すると1行ごとに読み上げていきます。オルトキーを押したままF10キーを押すと,カーソル位置から全文を読み上げます。読み上げをストップしたいときはエスケープキーを押します。またオルトキーを押したままF10キーを押せば再びその行から読み上げます。 第3章 MMメール入門  本章からいよいよインターネットに挑戦です。インターネットの利用では電子メールの送受信と,ホームページの閲覧が主なものです。今回は,電子メールを送受信するためのソフト(メールソフト)であるMMメールの使い方を学びます。このソフトは宮崎嘉明氏が作ったもので,視覚障害者用のメールソフトとしては大変良くできています。このソフトは有料で3,500円です。 1 電子メールとは何か  電子メール(E-mail)はインターネット上でやり取りする手紙のようなものです。住所にあたるものがメールアドレスです。メールアドレスを持っている人なら,世界中のだれにでもメールを低料金で送信することができます。  AさんがBさんに電子メールを送信するとします。Aさんがメールを送信すると,相手のBさんが契約しているプロバイダ(インターネット接続業者)のメールサーバにAさんの送信したメールが保管されます。プロバイダのコンピュータの中にたくさんの私書箱があると考えて下さい。プロバイダは郵便局のようなものです。Bさんはメールを受信するために,そのメールサーバ(私書箱)にアクセスしてAさんのメールを受信します。私書箱を開けるのに鍵が必要なように,受信メールサーバにアクセスするためにはパスワードが必要です。  電子メールは基本的にテキストデータの形式になっています。本文には文章を書くわけですが,音楽や写真のデータも添付ファイルとしてメールに添付して送ることができます。 2 MMメールの起動 (1)パソコンの電源を入れる。(ウインドウズが起動するまでしばらく待つ) (2)ウインドウズキーを押して「スタートメニュー」を表示させる。 (3)上矢印キーまたは下矢印キーを数回押して「すべてのプログラム」のところまで移動し、そこで右矢印キーまたはエンターキーを押す。 (4)サブメニューが開くので、上矢印キーまたは下矢印キーを数回押して「MMメール」のところまで移動し、そこで右矢印キーまたはエンターキーを押す。 (5)さらにサブメニューが開くので上矢印キーまたは下矢印キーを数回押して「MMメール」のところまで移動しエンターキーを押す。 (6)しばらくするとMMメールが起動する。 3 MMメールの起動画面の説明  MMメールの起動画面は次の3つのフィールドに分かれています。 (1)「フォルダのツリービュー」  受信メールや送信メールが保存されているフォルダの一覧が表示されていて,起動時は「受信箱」になっている。上下の矢印キーを押すことで,フォルダの移動ができる。 (2)「メールのリストビュー」  (1)の「ツリービュー」で選択しているフォルダに保存されているメールの一覧表となっている。これも上下の矢印キーを押すことで,メールの選択ができる。 (3)「メールの表示内容」  (2)の「リストビュー」で選択しているメールの本文を表示している。ここに移動すれば,自動的にメールの本文を読み上げる。  ※これら3つのフィールドはタブキーを押すことによって移動できます。タブキーを押していくと順繰りに移動し,3回押せば元のフィールドに戻ります。また,シフトキーを押したままタブキーを押すと一つ前に戻ることができます。 4 メールを受信して読む (1)オルトキーを押して「ファイル」メニューを開き,下矢印キーで「受信」というところに移動し,エンターキーを押すと受信する。  ※メニューの移動は左右の矢印キーで行います。各メニューの中に入ってサブメニューを見るには,上下の矢印キーで行います。間違ったサブメニューを開いた場合は,エスケープキーを押せば,そのサブメニューを閉じます。エスケープキーを2回押せばメニューを閉じます。 (2)受信したメールを読むには,タブキーを押して「メールのリストビュー」に移動する。 (3)矢印キーで上下に移動すると,メールの件名,差出人などを読み上げる。 (4)読みたいメールのところでタブキーを1回押せば,そのメールの本文を自動的に読み上げる。エスケープキーを押せば読み上げをストップする。上下の矢印キーで移動すれば1行読みをする。 5 メールを作成して送信する (1)オルトキーを押した後,右矢印キーを3回押して「メール」メニューに移動する。さらに下矢印キーを2回押して「アドレス帳」のところに移動しエンターキーを押す。 (2)アドレス帳が開き,「アドレス帳のリストビュー」という音声が出るので,上下の矢印キーを押してメールを送信したい人を選択する。  ※アドレス帳に登録していない人の場合は,まずアドレス帳に登録しておく必要があります。 (3)エンターキーを押すと「新規メールの作成のウインドウ」が開く。 (4)最初にメールの本文を入力する。(オルト+「半角/全角」キーを押して日本語変換をオンにする。6点入力したい場合は,ケートスも起動させる。) (5)本文が入力できたらタブキーを2回押して「宛先のエディット」のところで,宛先にまちがいがないかどうか確認する。 (6)さらにタブキーを2回押して「件名の文字入力」のところに移動し,メールの件名(タイトル)を入力する。件名はメールの内容を簡単に要約したものを書くとよい。 (7)オルトキーを押して「メール」メニューを開き,下矢印キーを押して「送信」に移動しエンターキーを押すと送信される。(ここで「新規メールの作成のウインドウ」は閉じる。)  ※「新規メールの作成のウインドウ」では,オルトキーを押して最初に表示されるのは「メール」というメニューで,いつもの「ファイル」メニューではありません。このように開いているウインドウや起動しているアプリケーションソフトによって,メニューの内容は異なっているので注意が必要です。 6 差出人にメールを返信する (1)「メールのリストビュー」で返信したいメールを選ぶ。 (2)オルトキーを押して「ファイル」メニューを開き,下矢印キーで「差出人に返信」に移動しエンターキーを押す。 (3)「新規メールの作成のウインドウ」が開く。既に宛先と件名は入っているので,本文を入力する。(件名は変更することもできる。)このとき本文の中に受け取ったメールの本文が引用されているが,引用はできるだけ必要最小限にとどめて,不要な文章は削除する。 (4)オルトキーを押して「メール」メニューを開き,下矢印キーを押して「送信」に移動し,エンターキーを押すと送信される。 7 メールの差出人をアドレス帳に登録する (1)「メールのリストビュー」で登録したい人のメールを選ぶ。 (2)オルトキーを押した後,右矢印キーを3回押して「メール」メニューに移動する。そこで下矢印キーを3回押して「差出人をアドレス帳へ追加」に移動しエンターキーを押す。これでアドレス帳に差出人の名前とメールアドレスが自動登録される。 8 アドレス帳に新しいアドレスを登録する (1)オルトキーを押した後,右矢印キーで「メール」メニューに移動し,下矢印キーを2回押して「アドレス帳」のところでエンターキーを押す。 (2)アドレス帳が開いたら,タブキーを5回押して「追加」のところに移動し,エンターキーを押す。 (3)名前を入力してエンターキーを押す。 (4)メールアドレスを入力してエンターキーを押す。(ここで「アドレスを追加しました」と言いますが,実際には新しいアドレスはまだ保存されていません。) (5)シフトキーを押したままタブキーを4回押して「登録」のところに移動し,エンターキーを押す。(これで新しいアドレスが保存されます。) 9 メールを削除する (1)「メールのリストビュー」で削除したいメールを上下の矢印キーで選択する。 (2)オルトキーを押した後,右矢印キーを1回押して「編集」メニューに移動する。さらに,下矢印キーを3回押して「選択メールを削除」に移動してエンターキーを押す。すると,選択したメールが「ごみ箱」フォルダに移動する。(この時点ではまだフォルダを移動しただけで,ハードディスクの中にメールは残っている。) (3)ハードディスクから完全にメールを削除したい場合は次のようにする。オルトキーを押して「ファイル」メニューを開いた後,右矢印キーを4回押して「ツール」メニューに移動し,下矢印キーを1回押して「ごみ箱を空にする」に移動してエンターキーを押す。(古いバージョンでは,「ファイル」メニューの中に「ごみ箱を空にする」がある。) 10 受信メールの添付ファイルを開く (1)添付ファイルがある場合は,「メールのリストビュー」のところでメールを選択すると,「添付ファイルがあります」と音声で知らせてくれる。 (2)添付ファイルのメールのところでタブキーを2回押すと,「添付ファイル」という。(つまり,添付ファイルがあるメールを選択している場合は,「添付ファイル」を表示するフィールドがひとつ追加されているわけです。) (3)下矢印キーで添付ファイルを選択する。(ファイル名を読み上げます。) (4)エンターキーを押すとファイルを保存するウインドウが表示される。(ここですぐにファイルが開くのではありません。いったん添付ファイルを保存して,それを開くのです。) (5)ファイルを保存する場所を指定してエンターキーを押す。このときファイル名は変えてもよいが,拡張子は変えてはいけない。(添付ファイルが開けなくなります。) (6)そのフォルダを開いて先ほど保存した添付ファイルを矢印キーで選択してエンターキーを押すとファイルが開く。(拡張子によって関連づけられたアプリケーションソフトが起動してそのファイルを読み込んだり,音楽データの場合は自動的に再生したりします。)  ※コンピュータウイルスはメールの添付ファイルという形で感染を拡大することが多いです。知らない人から送られてきたメールの添付ファイルは絶対に開いてはいけません。メールごと削除しましょう。また,知っている人からのメールであっても心当たりのない添付ファイルが付いていたら,相手に確認した上で開く方がよいでしょう。なお,メールを受信して添付ファイルを保存しても,そのファイルを開かない(実行しない)限り感染することはありません。 11 MMメールを終了する  オルトキーを押して「ファイル」メニューを開き,下矢印キーで「終了」のところに移動してエンターキーを押す。(オルトキーを押したままF4キーを押しても終了する。) 12 ショートカットキー  メニューから操作を選んで実行する方法のほかに,ショートカットキーを使う方法もあります。MMメールでのショートカットキーについて説明します。  メールを受信する  F4  メールを送信する  F5  新規メールの作成  F6  差出人に返信する  F7  アドレス帳を開く  F11  差出人をアドレス帳に登録する  シフトキーを押したままF11のキーを押す。  メールを削除する  コントロールキーを押したままデリートキーを押す。 第4章 インターネット・エクスプローラ入門  本章ではホームページの閲覧の方法について学びます。ホームページ(ウェブページ)を検索したり閲覧したりするにはブラウザと呼ばれるソフトが必要です。今回は代表的なブラウザとして一般的に利用されているインターネット・エクスプローラを使います。これはWindowsに付属している無料のソフトで,Windowsパソコンであれば既にインストールされているものです。 1 ホームページとは何か  ホームページはインターネットにつながっている世界中の無数のコンピュータ(ウェブサーバといいます)に保存されているファイルのことで,私たちはそれを契約しているプロバイダを経由して自由に閲覧することができます。 ホームページはHTMLというコンピュータ言語で作られており,それをパソコンの画面上に表示してくれるソフトがブラウザです。HTML形式のファイルと,今までの講習で皆さんがマイエディットなどで作成してきたテキスト形式のファイルとの違いは,HTML形式のファイルは他のファイルに「リンクを張る」ことができる点にあります。例えば岡山盲学校のホームページは「小学部」とか「高等部」とかのページが別々のファイルとして保存してあって,それらをお互いにリンクしてあります。音声ではリンクを張ってあるところは少し高い声になって「リンク」と言いますから,そこでエンターキーを押せば,リンクが張ってあるページを表示します。つまり,そのHTMLファイルを開くわけです。リンク先は同じコンピュータ内のファイルだけでなく,インターネット上にある世界中のどのファイルにも指定することができます。  インターネットは世界中のコンピュータを専用回線や電話回線を使っていろいろな情報をやり取りするための仕組みです。専用回線や電話回線が網の目のようにつながって,地球を包み込むような形になります。ホームページからホームページへとつながった(リンクした)ありさまがクモの巣(Web)に似ているので,この仕組みのことをワールドワイドウェブ(略してWWW)と呼んでいます。  インターネットは「情報の宝庫」です。「情報障害者」とも言われる視覚障害者にとってインターネットで得られる膨大な情報は貴重なものです。例えば,新聞を読むこともインターネットに接続すれば可能です。なお使用するソフトはインターネットエクスプローラーとPC-Talkerです。 2 インターネット・エクスプローラの起動 (1)ウインドウズキーを押してスタートメニューを開く。 (2)上矢印キーまたは下矢印キーを数回押して「すべてのプログラム」のところまで移動し、そこで右矢印キーまたはエンターキーを押す。 (3)サブメニューが開くので、上矢印キーまたは下矢印キーを数回押して「インターネット・エクスプローラ」のところまで移動しエンターキーを押す。 (4)しばらくするとインターネット・エクスプローラが起動する。 3 ホームページの検索をする  ホームページは,それぞれのウェブサーバとなっているコンピュータに保存されているファイルであることは最初に説明しましたが,それが保存されている世界中のコンピュータの中から目的の情報が載っているページを探すのは至難の業です。そこで,調べたい言葉(キーワード)を入れると瞬時に世界中のホームページの中から,そのキーワードを含むページを探し出してくれるサービスがあります。それがYahoo(ヤフー)やGoo(グー)などの「検索エンジン」(検索サイト)とよばれるホームページです。  ホームページを探す時には,URL(ホームページのアドレスのこと)を覚えて,それを直接アドレス欄に入力するという方法はふつうは用いません。長ったらしいURLを記憶するのは面倒だからです。例えば「朝日新聞」のホームページが見たかったら,検索エンジンで「朝日新聞」というキーワードで検索すれば,すぐに見つかります。  では,実際に検索エンジンを利用してみましょう。(なお,以下の説明はGoogleという検索エンジンのページを利用した場合のもので,Yahooなど他の検索エンジンを利用する場合はページの構成が違いますので注意して下さい。基本的な操作は同じです。) (1)オルトキーを押したままホームキーを押して最初のページに戻る。(オルトキーで「表示」メニューを開き、下矢印キーで「移動」へ行き、右矢印キーでサブメニューを開いた後、下矢印キーで「ホームページ」を選んでエンターキーを押してもよい。) (2)Google(グーグル)のページ(http://www.google.co.jp/)が表示されたら「文字入力」という音声が出る。(このページが表示されるのは,ブラウザでGoogleを最初のページに設定しているためです。他のページにすることも可能です。) (3)オルトキーと「半角/全角」キーを押して日本語変換をオンにする。(6点入力の場合は,さらにケートスを起動してください。) (4)検索したい言葉(キーワード)を入れる。(複数のキーワードを入れる場合には,言葉と言葉の間にスペースを入れてください。スペースとは1マス空けることです。) (5)キーワードを入力したら,もう一度エンターキーを押す。 (6)検索結果が表示されるので,タブキーを10数回押すと検索されたホームページのタイトルをひとつ読み上げる。 (7)タイトルを読み上げたところでシフトキーを押すと,そのホームページの内容の冒頭部分を読み上げるが,「www」というところまで来たらエスケープキーで停止する。(この時にはまだそのページを開いてはいません。) (8)そのホームページを見る場合にはエンターキーを押せばリンク先を開く。 ※回線が込み合っていてページがなかなか表示されない場合があります。その場合はエスケープキーでページの読み込みを中止して下さい。また,そのページがすでに削除されている場合もあります。その場合は,「サーバーが見つかりません」あるいは「ページが見つかりません」と表示されますので,バックスペースキーで前のページに戻って下さい。 (9)目的の情報が見つからない場合は,バックスペースキー(またはオルトキーを押したまま左矢印キー)を押して検索結果のページに戻る。 (10)タブキーを2〜3回押し「キャッシュ」「関連ページ」というところをとばして次のホームページのタイトルに移動する。 (11)あとは上の(7)〜(9)の操作を繰り返す。 4 ホームページ検索のコツ  例えば「野球」とだけ入力すると約665万件のページが検索対象として見つかります。これではなかなか目的の情報に辿り着くことはできません。そこで「阪神タイガース 打撃成績」とか「メジャーリーグ イチロー 打撃成績」とか複数のキーワード(必ず語句の間にスペースを入れて下さい)で検索すれば目的の情報を速く見つけることができます。 5 基本的なキーボード操作  全文読み上げ シフトキー  段落読み上げ コントロールキーと上下矢印キー  リンク項目を移動する タブキー  前のリンク項目に戻る シフトキーを押したままタブキー  リンク先のページを開く リンク項目(高い声)のところでエンターキー  とばして読む コントロールキーを押したままページダウンキー  とばして前に戻る コントロールキーを押したままページアップキー  フレームの移動 コントロールキーを押したままタブキー  前のページに戻る オルトキーを押したまま左矢印キー  次のページに進む オルトキーを押したまま右矢印キー  最初のページに戻る オルトキーを押したままホームキー 6 ホームページを上手に読むコツ  ホームページはテキストファイルのように単純に文章だけのページではありません。写真があったり広告があったりして音声では何のことかよくわからないことが多いです。写真に音声で説明が付くものもありますが,ほとんどは説明が付かず,ただ「画像」というだけです。また,新聞社のホームページなどではバナーとよばれる画像がたくさんあって音声では「http…」とリンク先のホームページのURLを読み上げますが,そういうリンクを開くと広告主の企業のホームページへジャンプします(これをバナー広告と言います)。そういうリンクはいちいち開かないようにしましょう。  目的の情報(文章)に辿り着くまでもなかなか苦労します。いろいろなメニューがたくさんあって,肝心の本文はどれだろうということになります。晴眼者は画面が見えていますから,すぐに目的の文章を見つけて読むことができますが,音声に頼る全盲の人は最初から項目を聴いていかないと,どこに目的の文章があるのかわかりません。これは慣れるしかありませんが,コツとしては初めて訪れるページはまずシフトキーで全文読みをさせてページの構成を把握しておいてから,次にタブキーでリンク項目をどんどんたどっていくという方法がよいでしょう。コントロールキーを押したままページダウンキーを押していけば,いわゆる「とばし読み」もできますので,このキー操作を利用して目的の箇所が近づいたところでコントロールキーと下矢印キー,あるいはタブキーに切り替えるといいでしょう。  最近のホームページは2つあるいは3つのフレームから構成されていることが多いです。フレームというのは,ホームページの画面をいくつかの部分に区切ってそれぞれが別々に表示するようにしたものです。目次のフレーム(画面左側)と本文のフレーム(画面右側)に分けて使いやすくデザインしたものが多いです。画面を見ながらマウスで操作する晴眼者にとっては,目次のフレームの中で目的のリンク項目をクリックしたら,本文のフレームがその内容に変わるという使い方ができます。本文のフレームをスクロール(縦に長いページを巻き上げるようにして表示させること)しても,目次のフレームが常に画面の一部に表示されているので便利なのです。ところが,全盲の人にとっては,今どのフレームに来ているのかがわからず,かえって読みにくくなっています。時にはフレームの中はすべてバナー広告ということもあり,その中でうろうろしても有益な情報にはたどり着けません。フレームの移動は,コントロールキーを押したままタブキーを押していくと順に移動できます。  また,ホームページを作成している側の設定により,リンク先のページを開くと新しいウインドウが開く場合があります。(つまり,インターネット・エクスプローラがもうひとつ起動するわけです。)この場合は,バックスペースキーを押しても前のページに戻れないので,オルトキーを押したままF4キーを押して,新しく開いたウインドウを閉じます。時々、目的のホームページとは別のウインドウが開いていることがあります。その多くは広告であったり,メニューであったりするわけですが,その場合もオルトキーを押したままF4キーを押して,新しく開いたウインドウを閉じてしまいましょう。 7 「お気に入り」にホームページを登録する  検索して見つけたホームページをまた見たいときには,「お気に入り」というところに登録しておけば,次回からは検索をやり直さなくても前に説明したように「お気に入り」からそれを選べばすぐに表示させることができます。その方法を学びましょう。 (1)登録したいホームページを表示させる。 (2)オルトキーを押した後,右矢印キーを3回押して「お気に入り」に移動した後,下矢印キーを1回押して「お気に入りに追加」を選ぶ。 (3)エンターキーを押すと「オフラインで使用する」というが,インターネットの環境が常時接続でない場合には,これを「チェックあり」に設定しておく(スペースキーでチェックのオンとオフを切り替えることができる。) (4)タブキーを2回押して登録する名前を入力した後,エンターキーを押して文字を確定する。(名前はそのままでもよい。) (5)タブキーを押すと登録される。 8 「お気に入り」に登録したホームページを閲覧する (1)オルトキーを押した後,右矢印キーを3回押して「お気に入り」に移動する。(オルトキーを押したままアルファベットの「A」のキーを押してもよい) (2)下矢印キーを数回押して閲覧したいホームページの名前のところでエンターキーを押す。 (3)しばらくすると選んだホームページが表示される。 (4)シフトキーを押せば全文を読み上げ,エスケープキーで読み上げを中止する。 (5)タブキーを押すとリンクが設定してある項目のところだけを移動していく。読みたいリンク項目でエンターキーを押せばリンク先のページが表示される。 (6)段落読みをさせるにはコントロールキーと下矢印キー(前に戻るには上矢印キー)を押す。 (7)前に表示したページに戻るにはオルトキーと左矢印キーを押す。 9 「お気に入り」に登録したホームページを削除する (1)オルトキーを押した後,右矢印キーを3回押して「お気に入り」に移動する。 (2)下矢印キーを押して「お気に入りの整理」に移動し,エンターキーを押す。 (3)タブキーを5回押して,「お気に入りの整理のフォルダ選択」に移動する。 (4)下矢印キーを押していき,削除したいホームページのタイトルに移動する。 (5)デリートキーを押すと「ファイルの削除の確認のメッセージ」が表示されるのでエンターキーを押す。